この日記はフィクションです(^^)

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朝から朝まで日記

珍しく楽しい早起きをした。今日はサカナクションのライブのために仙台へ行くのだ。

 

なんとなくドレスコードはモノクロな気がして、白地に黒で洗濯表示がたくさん描かれているシャツワンピースと細身の黒いパンツを着る。爪は昨日の夜のうちにキラキラさせておいた(可愛い)。そして、普段より丁寧丁寧丁寧にメイクをする。これまた、あ、サカナクションぽいな、と思って購入したネイビーのアイラインを目尻に太く引き(後々恥ずかしく思いそうなことを言っておくと、これが存外似合うのだ)、普段はさぼりがちなマスカラもちゃんとする。唇はなんだかキラキラするベージュっぽいグロスを塗って、どうだ、これで背筋伸ばしたらいい感じなんじゃあないか。洋梨のイヤリングといつもの香水をつけて完成。

 

大学中央から土浦駅までの始発バスに乗る。ヤクザの手下か!みたいなチャラついたお兄さんがバス待ちのお姉さん方に声をかけているが、私のところへは来ず。今日はそれがなんだか勝ったような気持ちで、メイクひとつでこうも心持ちが変わるのだなあと朝から楽しい。

 

土浦からは仙台まではJR各線を乗り継いで、約七時間の鈍行列車の旅。途中、水戸から郡山に水郡線というのが走っているが、途中から一両編成になるというなんとも可愛らしい電車だ。

 

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ドアの色もとても可愛いかった。いい卵の黄身色。

 

郡山から東北本線に乗り換えて、まずは福島を目指す。目の前に氷結とえびせんとじゃがりこを頬張るおじさんが座っていた。休日を謳歌しています!という顔をしていて、私も休日を謳歌せねばな、という気の引き締まりを感じたがよく分からない。

 

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ちょっと気に入っている写真なので載せる。車内では、寝たり本を読んだりアーモンドチョコを食べたり景色をぼんやり眺めたりした。途中でおばちゃんグループとチョコの交換会なんてしちゃって、結構鈍行列車の旅が好きなことに気がつく。

 

福島からさらに一時間半弱北上し、そんなこんなで仙台に到着。時刻は午後三時をまわったところです。長かったー!

 

本当はこのまま会場に向かって物販に並びたいところだが、折角なので美味しいものも食べたい。ということで、この時間から開いている居酒屋へまっすぐ向かう(もちろんリサーチ済みである、えっへん)。そのお店はせり鍋が有名らしく狙っていたが、今回旬の終わりギリギリというところで滑り込みセーフ。それに牛タン焼きも頼んだ。幸せな美味しさ。せり鍋はラーメンで〆、この麺もまた美味しいのだった。他のメニューも明らかに美味しそうで(三角油揚げのピザ風とか気になりませんか)、ひっそりと再訪することを心に決めた。駅に戻ってずんだシェイク。これで裏テーマはクリアだ。

 

(実は、仙台でなに食べよかなと思った時に「牛タンせり鍋ずんだ餅〜」というフレーズを思い出して(サンドウィッチマンのウマーベラスという曲)、この三つを一日のうちに制覇しちゃおうという裏テーマを掲げていたのだ、罰当たりなほどに贅沢)

 

お腹を満たし心地よく酔い、ようやっと会場着。物販もたいして並ばずに済み気分は上々、と思っていた矢先で欲しかったグッズが売り切れていた。すべてが思い通りにいく訳ないのです。気を取り直してマフラータオル(いつも買う)とキーホルダー(可愛い!)を手に入れ入場。三階スタンド席の最後列、ということですべてが俯瞰できるいい位置だった。

 

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開演前の会場。水槽の中にいるみたいだ、と思った。それもそうか、私たちは魚なのだ。

 

ライブ自体の感想は述べるまでもなくて、というより、無理やり言葉にしたら全然違うものになっちゃう気がして(これは逃げでしょうか)、一曲一曲目を閉じて聞き直して、どうにか思い出すことに努めたい。それもきっと完全な再現にはならないことをちゃんと分かっている。書き残しておきたいことは、開演が迫るにしたがって呼吸が浅くなりドキドキして、こんなにも気持ちが高揚する自分がいるんだなあという驚きがあったこと。ステージ上に姿を現した彼らを見て自然と涙がボロボロボロボロとこぼれたこと。多分私は終始たいそう楽しそうな顔をしていて、たくさん踊ったこと。自分が思っていた以上にサカナクションのお陰で毎日を繋いでいるんだなあと実感したし、なんだかとても、あ、わたしも人間だったんだな、と思ったのでした。

 

まだ水槽の中にいるような気持ちで、ぷかぷかと駅へ向かう。

 

終演してしまえば残るのは帰路のみで、これがなかなかずっしりきます。とりあえず喫茶店に入ってぷかぷかしているのを集めようと思ったけど、目当ての喫茶店(といっても即席検索だ)はいっぱい。近くの別の喫茶店でチョコミントのドリンク(詳しいメニュー名は忘れた)を飲んだけど、兼バルといった様子のところで賑やかだったな。数日滞在していろいろなお店に行ってみたいなとか思いながら駅に戻って、終電で福島へ。

 

なぜ福島に来たのかといえば、高速バスを福島-東京間で予約をしたからなのでありました。もともとは仙台で一泊して観光して帰ってくるつもりだったのだけど、明日は明日で楽しみな予定が入ったのです。ありがたくて幸せで贅沢なわたし。しかし流石に仙台-東京間の夜行バス空席はもうなくて、福島まで出てきてそこから夜行バス。へんてこりんな帰り道だけど、明日の予定に間に合ってよかった(新幹線を使えという話があるが、わたしはその分で食べて飲んでしたいのだ)。

 

さて、バスは一時前に福島を出て、少し寝て起きてこの日記を書いて今は四時半。いつもより日記がボリューミーなのは暇の証です。徐々に白んでいく空を横目にもう一眠りできたらいいなと思っているけれど、難しいかな。でも、あ、もうスカイツリーが見える!とか言ってるうちに世界は確実に朝。私は寝る。

 

追記:つくば駅に帰ってきて大学中央行きのバスを待っていたら、大学中央発土浦駅行きのバスが目の前を過ぎていった。ちょうど二十四時間経ったんだ。