この日記はフィクションです(^^)

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DAN DAN 取り戻していく

近頃なんとなーく心がせわせわするような毎日を送っていた。そして今日ようやっと一息つけた気分になった。ということで、久しぶりに日記を書いてみる。

 

せわせわしている間に十一月になっていて、まだまだ緊張はするけれど大学へ通う生活にもやっと慣れてきた。それから、これまでもお世話になっていた辞書バイトに戻るための打ち合わせに出掛けたりなんかもした。実際に今週からちょっとずつ戻りはじめていて、半年ぶりの編集部。少し緊張した一方で、楽しく作業できている自分に気づけたのは嬉しかったな。決して難しいことを任されているわけではないけれど、ちょっこしお役に立てているのかも、と思えるのはいいことだ。今後のことを考えると不安になってしまうから、まだあまり考えない。とにかく今は、今の私が一番したいことをさせてもらえてありがたいな、と思う。なかなか取り組めなかった演習の発表も、一回は延期させてもらったもののどうにか始められた。題材は「エソポのハブラス」で、そこそこちゃんと読めているみたいだ。安心する。ちょっと前までは発表準備のために夕方の図書館に行くのすら怖かったのだけれど、それも今は大丈夫。

 

それからこの一ヶ月、たくさんの人に会った。はじめましての人から久しぶりの人まで、会って、お話をして、楽しい気持ちになったり優しい気持ちになったりほっとした気持ちになったり。ぜーんぶ私とっては素敵な機会だった。友人たちはどうだったろうか、ふと思う。この、人に会おう!という気持ちは元気がないとなかなかやってこない気持ちだから嬉しい。私には会いたい人がまだまだたくさんいる。そのことを思い出せたのも久しぶりな気がする。ありがたいことだ。

 

と、こんな感じで私は私が思っていたよりも元気です。つぶさに見ればそりゃ大波小波とありますが、だんだん日常を取り戻しつつある今日この頃。でも一つだけ変わったことがあります。それは、休めるようになった、ということです。

 

例えば、明日のことを考えて今日はこの辺で切り上げよう、とか、今日はちょっとがんばったから美味しいもの食べてたくさん寝よう、とか。今までは自分が休むことをなかなか許してあげられないというか、百の力でやらないと、終わるまでやらないと、という意識が強くあった(ことに気がついた)。だけど最近は、もっと気軽に「休んじゃお~」と思えるようになった。前向きに休むという選択を選べるようになった、というか、休むというのが選択肢に入ってきた。今さらかい!という気がしないでもないけど、これから訪れる時の中で一番早いのが今だからいいんじゃないかな、と思っている。休み休みやろ。まだまだ本調子ではないけれど、この半年いろんなことをほっぽって休んでいたのにも意味があったんだ、なんて理由をわざわざ見つけなくても休んでいいんだよな、と思いつつぬる燗を飲んでいる。

 

さて、最近急に寒くなって、朝起きるのに苦労する季節になってきましたね。あったかいものを食べてあったかいおふとんで寝て、元気でも元気じゃなくても毎日過ごしていこうと思います。皆さんもあったかくしてね。それではまた!

手抜き日記

こんばんは。さて、今日は文章を書く気持ちがやってきませんでした。でも近頃の生活やらなにやらを記録しておきたい気持ちはあるので、プチ日記と化しているツイートをペタペタ貼ってみることにします。

 

後日談:今日まで続いています。相も変わらず、だいたい食べものの話。あ!あとはお酒の話も。結局食べることばっかりじゃん!わっはっは!と思うと同時に、毎日食べててえらいじゃん!とも思う。ちゃんと褒める。

 

これは台風の日だ。かぼちゃのポタージュを飲んだり栗をふかして食べたりして、心まで持っていかれないように用心していた。

 

昨年よりだいぶ遅い(出典:私の昨年のツイート)けど、大学の周りをぽてぽて歩いているとそこかしこがいい香りで、思わず頬が緩む。鼻の穴は開く。

 

私は秋との親和性が高いんじゃないかと思っている。秋は思い切って帽子をかぶれる季節だからいつも少しがんばっちゃうな。ショートカットにボーラーハットが思ったよりも似合って嬉しい。耳には同じ胡桃色で雫型のイヤリングをさげた。

 

余話:この日は再訪。前日に恋人と一緒に行っていて、早く到着していた彼に「俺は牡蠣(の、しかも酒蒸し!)を食べたぜ!美味かったぜ!」と自慢された私はどうしても牡蠣を食べなくてはならなかったのでした。ぐぬぬ

 

ああ、この前日は、自分の生活を惨めなものだとしか思えなくて、ぜーんぶほかしてしまいたい気持ちでいたんだった。最近は「とにかく寝ちゃおーっと」で自分を守ることに成功しつつあって、幾分心は穏やか。本は三冊買った。可哀想に、私が見つけてなかったら君は行方不明のままだったんだ、でももう大丈夫だよ…とかなんとか思ってるうちにお会計は済んでた。

 

先日恋人が、丁寧に出汁を取ってカレーうどんを作る、という試みをしていた。今日使ったのはその出し殻だ。出来上がったカレーうどんは絶品で、作った本人も「これは次から得意料理って言えるやつだ!」と喜んでいた。恋人は、自分の作ったものだったりしたことだったり言ったことだったりをまっすぐに評価できる人だ(というふうに私には見える)。良いときは良い、悪いときは悪い。これって、そんなに簡単じゃないと思うなあ。私は恋人のことを心から尊敬しているのだけれど、こういうところもその一つなのだ。自分の悪いところばかりを探してしまいがちな私は、恋人がそういうときに発した言葉を実は結構覚えている。良いときは良い、悪いときは悪い。時々こっそり思い出して、軌道修正する。

 

ちなみに、今日作った常夜鍋もどきは結構美味しかったのです。出汁を取るのも成功したと言っていいんじゃないかな。やったね。こういうことをちゃんと書いておく。美味しくできたよ。いつかこの日記を振り返った私が、きっと少しだけなんだかいい気分になってくれるといいな。

 

そして話は少しそれるけど、出来上がったお鍋を食べながら、一人での食事は一瞬で終わってしまうなあ、とふと思った。端的に言うと、寂しい。一人での食事なんてもう数え切れないくらい乗り越えてきてるけど、久しぶりに料理をしたからか、いつもよりそれをどかん!と感じた。「ん、美味しい~」とか「コーレーグースかけ過ぎた!ひー!」とか「最後の一個あげるよ」とか、お話しながら食べるから楽しくて美味しいという側面は一つ確かにあるな、と一人寒い小さな部屋の中で思う。友人と恋人と、お鍋を囲みたい季節になってきました。

 

…以上、なんという手抜き日記。まあ、こういうのもたまにはありじゃないでしょうか。なしでしょうか。ともかく、私は本を読みにあったかいおふとんに帰ります。みんなもあったかくして寝てね。それではさよーなら!

過ぎれば夕焼け

昨日は丸一日かけて壮大な二度寝をしていた。

 

昼前にぐずぐず起き出してずるずるうどんを啜る。一コマ予定されていた授業には欠席連絡を入れて、テキトーに手にした小説と漫画を持ち込んでおふとんに戻る。その割にすぐ寝落ちてしまい、夕飯時まで熟睡(ここで二度寝終わり)。外は真っ暗だ。またもぐずぐずおふとんから這い出し、生姜唐辛子葛湯を飲んでぼけーっとする。思い出したように、レトルトカレーとパックご飯を温めてだらだら食べる。シャワーを浴びて、明日に向けておふとんに入る(ここからは次の睡眠だよ)。今までの私が見たら悲鳴を上げそうな一日だ。今の私には「休みなね」と言ってくれる人がたくさんいて(いや、これは嘘だ、ずっといてくれたよ。いてくれたけれど、私が耳を貸してこなかった)、あんまり罪悪感に苛まれることなく「休む」ということができるようになった。いつの間にか不眠もだいぶ治っていて、もう寝ちゃお!という選択肢が戻ってきた。私にとって、これは(ささやかかもしれないけれど)成長だし回復だなあ、と思って嬉しい。

 

よーく寝たらいいことがあった。とある恩師が最近くれた「大丈夫じゃなくても大丈夫だよ」という言葉が、少しこっちにやってきてくれたようだった。大丈夫でいよう、元気でいよう、という呪いが少し解けた。今日は粗熱を取る一日だったんだな、そんなことをふと思った。プリンを食べたくなってきた。

 

そして明くる日の朝である。今日はなんと一限から四限まであるすべての授業へ出席することに成功してしまったのだ!びっくり。いや、実はこっそり、昨日おふとんの中で行こう行こうと心の準備というかささやかな決意というかはしていた。でも本当に行けちゃった!こりゃラッキーだったね。

 

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ちゃんと朝ごはん(?)も食べた。このサイズのどん兵衛は初めて食べたけど、きつね(って呼んでいいのかな)がこじんまりした正方形で可愛い。

 

大丈夫じゃなくても大丈夫、ってのはこういうことかなー、とゆるゆる考えるのんびりのんちゃんが何でもない顔をして帰ってきた。おうおうお帰り。君は時々いなくなっちゃうんだってこと忘れてたよ。ごめんて。

 

youtu.be

こちらは最近見つけた好きな曲です。勝手に耳に入ってきて私の元気を削っていく声は音楽で蓋をして乗り切っちゃうのだ。もし乗り切れなくても寝ちゃえばいいのだ。過ぎれば夕焼け。

変なタイミングでやっと気が付いた

目覚ましをかけた時間よりも早くに、恋人の「うう…ん」という声で目が覚める。昨日電話を繋いだまま寝落ちてしまったのだ。今の声は寝ぼけてたんだな。起きて伸びをしたわけではないようだ。今朝はわけあって目覚まし時計代わりに電話をかける約束をしているけれど、このまま繋いでおこう。電話越しの気配に注意を払いつつ、昨日買ってきた中村明日美子さんの漫画を読む。何度か時計に目をやる。しばらく経って、突然名前を呼ばれる。おはよう。起こす予定だった時間よりも先に目が覚めたみたいだ。今日はソムリエ試験の二次選考、がんばってきてね、と言って電話を切る。

 

いい天気だ。今すぐ私も起き出して洗濯を回せば、洗濯物はお日様たっぷりの中ですぐに乾くだろう。そう思いながらも、おふとんから動けない。昨晩から枕元に積んである漫画やら小説やらをちょっとずつ読んで、というよりはめくって、時間を食いつぶしていく。それに飽きたら音楽をかける。辞書を開く。ゼルダをやろうとする。ボス戦の最中だった。回れ右をして、なんとなくセーブだけして閉じる。今日は日記を書こうかな、などと考えるポーズをして、難しい考えごとが頭を占拠しないようにだけ気を遣っている。今日は丸一日何も予定がない。暖かい日差しの中で、私はもう夜を待っている。

 

腹減ったな。ようやくおふとんから這い出す。ついでに洗濯も回す。週末は台風だもんな、今のうちに洗っておかねば、という義務感を強く意識しつつこなす。洗濯があがって干す頃には、もう大して日が当たらない時間になっていた。ああ、折角そこにあった午前中の晴れを無駄にしてしまった。心が荒んでいくのが分かる。

 

とはいえ、こんなに気持ちのいい晴れだ。散歩にでも行ってみようと思い立つ。できるだけしっちゃかめっちゃかな格好をしていくことにしよう。洗濯表示が全体にあしらわれているシャツワンピースを着て、左胸にやる気なしレスラーのピンバッジをつける。ワンピースはスリットが太もも辺りまで入っているから、下に茶色のフレアスカートも着る。耳にはメジャーのイヤリングをぶら下げて、「NONBIRI」と書いてあるコットントートに「おだやか」と書いてある缶バッジを装着して完了。お化粧は……どうにも面倒だ。すっぴんに赤リップだけ塗って誤魔化せたことにする(何も誤魔化せてはいない)。

 

行き先は近所の小さな本屋さん。とにかく空白を埋めてくれるものを探したかったんだと思う。店内を何周も何周もして、東君平さんの詩集を手に取る。

 

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特に探していた本というわけではないけれど、なんとなく棚に戻そうとは思わなかった。あとはPOPEYEの街の本屋さん特集回も一緒に買った。

 

私が本を探すためにぐるぐると店内を歩いたり時にはしゃがみ込んだりしている間に、何人もの常連さんが出入りしている。それぞれに好きなことや努力していることがある人たちなのだな、と漏れ聞こえてくる会話から感じ取る。ああ、この本屋さんの店主の方も含めて、何かを成している人ばかりが集っている場所だなあ。私には特段好きなことも得意なこともないし、これからどんどんつまらない人間になっていくのかなあ。突然そんな気持ちになり、むくりと劣等感が頭をもたげてきたところでお会計を済ませそそくさと店を出る。あれ、いま私、あの方たちと自分のことを比べていたよな。

 

モヤモヤして、コンビニにも寄ることにする。気を紛らわせようと立ち読みした雑誌には、二〇〇〇年代生まれの子たちが活躍している様子が書かれていた。雑誌を閉じ、丁寧に棚に戻す。なんか今日だめだ。家に帰るとワンカップがあるから、ホタテの貝ひもを買おう。夕飯もここで買っちゃうし、おやつだって買っちゃうのだ。がんばって盛り上げてみるものの、全然楽しくない。

 

コンビニを出て帰り道、突然足が止まる。あ、私は今しんどいんだ。変なタイミングでやっと気が付いた。久しぶりに大学に復帰して、意識的に自分へのハードルを下げるように、しんどくならないように、満点じゃなくてもいいから続くように、と思って過ごしてきたけど、着々としんどさは積もっていたらしい。そうか、私は私に対して、とりあえず大丈夫でいること、とりあえず元気でいることを、無意識のうちに強く課していたのか。初めて気が付いた。あまりに無自覚だったから、純粋に驚いてしまった。しょんぼり。ごめん。そして、やっぱりどうして私はがんばっていない自分を認めたくないようで、特に大学に戻ってくると同じ学生や学生じゃなくても年齢の近い人でがんばっている人がたくさんいるから、彼らと自分を比べて自分を責めていたんだな。なんだよ、前のダメゴリラのんちゃんから大して変わってないじゃん。そんなことにも気付いて、さらにしょんぼりする。

 

帰宅して、洗濯物を取り込んで、いま日記を書いていている。買ってきた本たちも食べものたちもおいて、とりあえず眠ることにしよう。自分が穏やかでいるためにはどうしたらいいんだろう。少しは上手になったつもりだったんだけどな。せめて振り出しには戻らずに済むといいな。でもどうなるかは誰にも分からないな。頭の中にどんどん言葉があふれていく。ばちん!とはち切れるイメージに取り憑かれる。今はとにかく寝よう。おふとんに入る。それではしばし、おやすみなさい。

ここで装備していくかい?

※この日記では恋人と私の週末デートの様子をただただお送りしております。苦手な方はご遠慮ください。

 

デートの待ち合わせはいつもドキドキするな。恋人の到着をそわそわ待っていたり、先に到着している恋人を探してきょろきょろしているのを見つかって照れくさかったり。その日はルームフレグランスを見るのに新宿に寄って、その後浅草で遊ぼうという予定を立てていた。つまり、待ち合わせ場所は新宿。新宿はダンジョン。ダンジョンは方向音痴を迷子にする。私は方向音痴。ああ、迷子の私。相手は十分程遅刻する(との連絡に少しホッとしたのはたぶんバレている)というのに、これでは私の方が遅れてしまう。しーんじゅくーでーまーいごー、わたしーどこへーやーらー……やっぱり、デートの待ち合わせはいつもドキドキするな。

 

なんやかんやで目的地に着く。先に到着できたぞ!と内心ガッツポーズ。レイヤードフレグランスの直営店で、スタッフのお姉さんとお話しながら恋人の到着を待つ。普段からここのボディースプレーを好んで使っていて、今回はもうすぐ空くアクアビットの瓶をルームフレグランスの容器にしようと思ってその中身を探しにきたのだった。恋人も到着し、二人でわいわい言いながら選んでいく。選択肢は減るどころか増える一方だ。楽しいなあ。普段は足りなくなると通販で買い足していて、実店舗で購入するのは初めてだった。実店舗の恐ろしさを感じる私。何が恐ろしいって、すべての香りをかげるのだ。むくむくむくと膨らんでいくコイツは購買意欲です。結局、ルームフレグランス一つと携帯用ボディースプレーを四つ手にしてお店を後にする(あれれ)。

 

嬉しかったのは、恋人のボディースプレーも一緒に買えたことだ。すっきりほっこりスパイシーとでも言えばいいか、とてもいい香り。私も普段とは違う香り(こっくりほの甘ウッディー、これからの季節重宝しそうだ)を手に入れて、二人ともそれはそれは楽しくなっていた。ということで……

ここで装備していくかい?
▶はい
 いいえ

各自お手洗いに散り、首筋と手首にそれぞれひと振り。二人ともいい香りになって戻ってくる。自分がほのかにいい香りではしゃぎ、お互いの香りをかいでやっぱりいい香りだとまたはしゃぐ。香りの相性もよくて、いつもより少し軽快に二人で並んで歩く。こいびと と のん は とても たのしそう だ !

 

電車に乗り、山手線ぐるぐる。浅草に行く前に池袋でお昼を食べる。昼からビール、とめちゃくちゃ美味しいハンバーガー。待っている間も、あ!いい香りだ~!と言い合いはしゃぐ。完全に新しいおもちゃを手に入れた子どもだ。とにかく楽しい。

 

そして浅草に到着。花やしきでこれまた子どものようにはしゃぐ。それぞれのアトラクションの看板がいい。文字がいい。少し色あせている感じもいい。お祭りみたいに輪投げがあるのもいい(けど、二人揃って一つも成功しなかったね、わはは)。なぜかVRアトラクションもあって、笑っちゃうくらい花やしきには不釣り合いでそれもまたいい(お気付きの通り語彙力は出かけています)。

 

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絵本に出てくるみたいな可愛い船に乗って花やしきの上空をぐるり……と思っていたが、私たちが乗る船だけ「お前は地獄から来たのか?」と言いたくなるごっついやつだった。なぜ一つだけ。笑った。あ、いい香りだ!(まだやってる)

 

その後もクレーンゲームをやったり(二人とも取れない)、駄菓子屋にありそうなウルトラマンゲームをしたり(二人ともゲームオーバー)、これまた駄菓子屋で見かけるような野球ゲームをしたり(二人とも負けた)、とめいっぱい遊んで満足した私たち。出口にあるお土産屋さんをサクッと見て飲みに行くか~と思っていたら、ここに罠があった。

 

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い、勢いがねえ~~~!!!そして顔~~~!!!好き~~~!!!

 

このハナヤシキプロレスのピンバッジ、もちろん光の速さで購入しようと決意する。あとは「おだやか」と書いてあるポップな缶バッジも可愛くて、うーん悩む、悩むなあ、悩むけれど、うー、やっぱりそれも買う!ちなみに恋人はというと、パンダカーに乗った男の子が描かれている濃い緑色のボールペンを買っていた。二人してお土産屋さんを満喫してしまった。こりゃやられたぜ……(は?)さて、お店を出てピンバッジを改めて見つめる。

ここでs
▶はい!!!
 いいえ

最近気に入って身につけている目玉焼き焼きおじさんピンバッジをポーチにしまい、やる気なしレスラーを左胸につける。妙に今日の服と似合ってまたもはしゃぐ。可愛い。服に装備するとなおのこと可愛く見えるなあ。のん は るんるん に なった !

 

そろそろ日も暮れてきて、夕飯を食べたい時間だ。少し肌寒いし、事前に「行ってみたいね~」と話をしていた、仲見世通りから少し離れたおでん屋さんへ向かう。うー、おなかはペコペコだしお酒も早く飲みたい。お店を目指してたったか歩く。程なくして到着!がしかしなんと定休日!デデドン。でもこんなことではへこたれない我々。これで堂々と仲見世通りへ戻れる!という謎の自信を得てお店を探し始める……と思いきや、「酒がある」と呟き(恋人は私に引けを取らない語彙力の持ち主なのだ)、酒屋を覗いたり酒屋を覗いたり酒屋を覗いたりする。グーグー鳴るおなか。うーん、どこに入ろうねえ……あ。二人して立ち止まる。賑やかな通りの中では控えめな佇まいの小料理屋。そして「どびん蒸し」の文字。顔を見合わせうなずく。はじめからここに来る予定だったみたいに店内に吸い込まれていく。

 

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見なさい、このどびん蒸しを。美しい。無限に飲める。なんてこった。どびんから直飲みしたい。それもおっきなやつで。景虎の熱燗が進む。こはだ刺しも海老しんじょうも絶品。特に、海老しんじょうと景虎の熱燗がやたら合う。ちょっと胸を張って言うが、私たちは美味しいものへの嗅覚が鋭いのだ。いや、普段は恋人の方がよっぽど鋭いか。でも今回に関しては「私たち」と言っていいな。えっへん。食べたいものもとても似ていて、それもなんだか嬉しくて、そして美味しいものにありつけて、満足げな二人。

 

その後はもちろん(!)ハシゴして、肝醤油でカワハギを食べたり、やけに美味しい黒糖焼酎を飲んだり。すっかり満足して、本日の宿泊地であるブックカフェへ向かう。

 

ブックカフェでは、各々気になる本を何冊か選んでひたすら読んでいた。ふかふかソファーの上でゆったりした時間が流れる。だんだん眠たくなってくる。あ、ここいいな、と恋人をつついて私の読んでいる本を見せる。恋人も面白いところがあると私に見せてくれる。静かにウケる。ほんとは声を出して笑いたいけどそれはできないから、表情がいつもより大きくなる。楽しい。夜も深まりラウンジは消灯。本棚の隙間にあるベッドに移動して、続きを読む。あとは眠るだけだ。だけど、やっぱり浮かれている二人はボディースプレーをひと振りする。ふあー、いい香りだ。静かにはしゃぐ。私は次の日が早いので先に眠るが、恋人はその後もしばらく本を読んでいたようだった。たしか、出汁の本。

 

翌朝、あの本どうだった?と聞くと、キリッとした顔で「美味しそうだなということが分かった」と答えてくれた。そんなことだろうと思ったよ。